茶道具・取り合せの楽しみ (香雪美術館) [展覧会・美術館]
今日は寒かったですね。でもすっきり綺麗なお天気で気持ちよかったです。
お出かけした方も多かったのではないでしょうか。
私とオットは、御影にある白鶴美術館と香雪美術館の秋季展に行って来ました。
白鶴の秋季展は本日までなのと内容がやや濃い目で... ^。^; でも美術館はとても素晴らしいので、また何かの機会に書きたいと思います。
香雪美術館では今、 「茶道具・取り合せの楽しみ」 を開催しています。
阪急御影の駅から歩いて5分程度。緑が沢山ある静かで落ち着いたところに美術館はあります。
傍らの道にはこんな大きな木が。
香雪美術館は朝日新聞社創立者で、茶人でもあった村山龍平氏のコレクションを展示する美術館です。重要文化財18点を含む刀剣、武具、絵画、仏像などの東洋美術品を所蔵しています。
「香雪」 とは村山龍平氏の号だそうです。美しい名前ですよね。
我が家は東洋美術の事はもちろん、お茶の事も全く分からないのですが、しっとりとした落ち着いたお庭と建物の風情が好きで、時々訪れたい大好きな美術館の1つです。
今回の展示は 千利休、古田織部、小堀遠州たちが好んだ茶道具の名品による取り合わせが紹介されています。日本の美しい道具と色の合わせを愉しむ事が出来て、ちょっと贅沢な気分になれます。この展覧会は12/17まで開催されています。
春季展と秋季展は期間限定で開催されるので、興味のある方はスケジュールを確認してから訪れてみて下さいね。特に春はお庭も周囲の雰囲気もとても綺麗です。隣の弓弦羽 (ゆづるは) 神社のしだれ桜も見事なんですよ。また春も行きたいなあ。
帰る頃にはうっすらお月様が出ていました。
香雪美術館 http://www.h3.dion.ne.jp/~kousetu/
白鶴美術館 http://www.hakutsuru.co.jp/culture/museum/museum01.html
ESSENTIAL PAINTING (国立国際美術館) [展覧会・美術館]
昨日はオットの散髪ついでに、大阪詣をして参りました。
(混雑が苦手なので、こういう理由が無いと中々大阪まで足をのばしません...)
オットの散髪中、ちょっと気になっていた展覧会に行って来ました。大阪・中之島にある国立国際美術館で開催されている 『ESSENTIAL PAINTING』 です。いわゆる現代アートなので、ここに書くのはどうかなあ...とちょっと迷いました。ただ今回の展示は 「現代アート=独りよがりで理解するのが困難」 というイメージとはちょっと違う、どちらかというと優しい、すっきりとしたイメージの作品が多いです。(だから私も行こうと思った) なので、ちょっと紹介してみることにしました。
国立国際美術館は完全地下型の美術館。地下3階に高い天井と広い空間の展示室があり、アーティストごとに壁で仕切りがされています。仕切りの片隅にアーティストの名前だけ、絵には説明は勿論、作者の名前もタイトルも付いていません。(案内には絵の場所とタイトルが書かれていますが)
今回は、現在注目されている若手アーティストの作品が中心ですが、大御所と言われている アレックス カッツ (ちらしの絵) の作品も出ていました。とにかく大きい作品でした。写実的だけれどどこか抽象的。簡潔な表現ながらじーっと見入ってしまいます。色も綺麗で観ていて清清しいです。

私は他には 「ローラ オーエンズ」 と 「リュック タイマンス」 という方の作品が良かった。こちらはカッツとは対照的で甘い夢の世界のよう。オーエンズの作品はちょっと童話をイメージさせるような幻想的な感じ。タイマンスも淡い色調が独特で、どこか不安な寂しさを感じます。どちらも、現代アートが苦手な方も、割とすんなり受け入れる事が出来る絵だと思いました。
(ただ、他のアーティストの中にはうーん、どうもよく分からん... ってのも結構ありましたけど ^。^;)
右側がオーエンズ。
私はこの世界は全く無知なのですが、たまにはこういう絵の前で一人じーっと色々な想いを巡らせるのも悪くないなあと思いました。広い空間はしーんとしていて、こつこつと響く靴の音だけ。やはりこういう展覧会は一人で来ている人が多いですね。じっくりと絵を観る事が出来てよかったです。
国立国際美術館は、2004年に移転したばかりのまだ新しい美術館。私は初めて行ったのですが、個性的な造りを見るのも面白いです。 この展覧会は12/24まで開催されています。
国立国際美術館 http://www.nmao.go.jp/
Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E7%BE%8E%E8%A1%93%E9%A4%A8
Alex Katz
http://www.thejewishmuseum.org/site/pages/content/exhibitions/special/katz/TJM_se_katz_2006.html
Laura Owens
http://www.crownpoint.com/artists/owens/about_artist.html
Luc Tuymans
http://www.saatchi-gallery.co.uk/artists/luc_tuymans.htm
オルセー美術館展 (神戸市立博物館) [展覧会・美術館]
先週の事ですが、神戸市立博物館で開催されている 「オルセー美術館展」 にオットと行って来ました。(しかしこのところ展覧会の話題が多いですね。やっぱりこの季節なので... 興味がある方はお付き合い下さいね。他にもまだ一杯行きたい所があって、困ってしまう今日この頃です。)
オルセー美術館展は1996年、99年と開催され、今回は3回目。当たり前なのですが、毎回凄い人気で、前回根性無しの私はくじけました... なので今回は気合を入れて (?) 会社を無理やり休み
(いいのか? そんな理由で休んで。^。^; オットはかなりきつかった模様) 平日に行って来ました。
だって、大きな彫刻は何とかなる場合もあるのですが、やっぱり絵はゆっくりと観たいですよね。
今回の見所は、これが最初で最後かも...と言われている ホイッスラー、マネ、ルノワールが描いた肖像画です。ホイッスラーはアメリカ人という事もあり、オルセーを訪れるアメリカ人にとても人気があるそう。なので中々貸し出しはされないとか。あと チケットやポスターの表紙にもなっているマネの ≪すみれのブーケをつけた ベルト・モリゾ≫ も、つい数年前までモリゾの子孫の方が所蔵していたとか。なので今後は当分貸し出される事はないでそうです。ルノワールの肖像画も、いわゆるルノワールらしい、というのとはちょっと違って雰囲気で観ていると中々興味深いです。
多くの作品が展示されていましたが、やはり私が好きな印象派の風景画を観る事が出来たのはとても良かった。モネ、ミレー、シスレーの風景画が集まった部屋は、もう宝箱のようで何ともいえません。いったん全ての作品を観た後、もう1度この部屋まで戻って観ました。割と遅い時間に入ったので、この部屋に戻ってきた頃は閉館間近。その為、人はまばらでじっくり観る事が出来ました。
やっぱりシスレー、いいです。大好きな画家です。≪洪水と小船≫ は、セーヌ河に接する村 「ポール マルリー」 の洪水を描いたものだそうです。自然災害を写した作品ですが、何とも美しいのです。空の青さ、水の輝き... 透明感があって 静謐な美しさをたたえていると思いました。
そして 「マネのミューズ」 と言われている ベルト・モリゾ の肖像。彼女は印象派を代表する女性画家で、マネの弟と結婚したそうです。今回、彼女の絵も出展されています。
私はマネも好きなので、以前奈良で開催されたマネ展にも行きました。マネは黒の使い方が上手いとよく言われますが、この作品もその特徴がよく表れていると思いました。しっとりとした輝きのある黒が何ともニュアンスがあり、知的な雰囲気でした。
公式ガイドブックは1000円でお買い得です。
神戸では来年の1/8まで。その後、東京都美術館で 2007/1/27 ~ 4/8 に開催されます。
神戸の展覧会は通常は17時までですが、金・土曜日及びルミナリエ期間中 (12/8~21) は19時まで開館しているそうです。あと、ペアチケットというのもあって かなりお得です。
16:30以降 (金・土曜日・ルミナリエ期間中のみ) の2名同時入場に限り 有効だそうです。
# ところで モリゾって聞くと、どうしても 「愛・地球博」 を思い出してしまうのは私だけでないはず...
公式ページ http://www.orsay3.com/
神戸市立博物館 http://www.city.kobe.jp/cityoffice/57/museum/main.html
エコール・ド・パリ展 (兵庫県立美術館) [展覧会・美術館]
まだまだ京都の話題はあるのですが (今回は展覧会3つと欲張ったし、お店も幾つか行ったので)
ちょっと神戸の話題に戻って.... 先週末は、兵庫県立美術館で開催されている 「エコール・ド・パリ展」 にオットと行って来ました。
「エコール・ド・パリ」 とは、「パリ派」 の意味で、1920年代を中心にパリで活動し、出身国も画風もさまざまな画家たちの総称... とWikipediaには書かれています。
私達が良く知っている画家の絵も、沢山展示されていました。例えば 最近よく話題になっている "アンリ・ルソー" 。ついこないだもNHKの日曜美術館でも取り上げられていましたよね。「へたうま」 とか言われていて、私もやっぱり上手いのか下手なのかよく分かりません... でも観ていて楽しい絵が多いですね。他にもピカソのエッチングや マルク・シャガール、キスリング、藤田嗣治... などなど。
彫刻も色々あって、私は今回初めて知ったのですが "アレグザンダー・アーキペンコ" と、"チャーナ・オルロフ" という人の作品が良かったです。特にチャーナ・オルロフの ≪くちづけあるいは家族≫ という作品は、じっーと立ち止まって見てしまいました。
幼い子供に優しく口づけをする母、それを逞しい太い腕で抱きしめる父。その父親の静かで荘厳とも言える表情としっかりとした腕は、パワーに満ち溢れていました。「家族」 という形が薄れつつある現代に、こういった作品は新たな感動を呼び起こしてくれるのかもしれません。これだけ力強いどっしりとした作品を作る人が女性というのも意外でした。2人ともウクライナ出身の方だそうです。
モディリアーニの作品も多くあって、それぞれの絵を比べるのも楽しかったです。最初 ≪青い目の女≫ を観たのですが、その美しさは感動でした。端正な顔立ち、モダンな洋服や髪型も素敵。その後、展覧会のポスターにも使われている ≪扇を持つ女≫ を観ました。
この絵、展覧会のチラシ観た時はあまりよく感じなかったのですが、実物を観ているうちにどんどん良くなってきます。この絵を観た後、どうしても先ほどの ≪青い目の女≫ を観たくて、ちょっと遠かったのですが (展覧会の最初と最後にそれぞれあった) てくてく戻ってもう一度観てみました。(オットには、待っていてね って言って一人で戻ったのですが、結局オットもやってきた ^。^; )
何というか... あくまでも私とオットの感想ですが、筆の凄さは ≪扇を持つ女≫ が明らかに上でした。さすがポスターに使われるだけはある... と妙に2人して納得してしまいました。
この展覧会は12/17まで開催されています。金・土曜日は20時まで開館しているので、遅い時間は人も少なくかぶりつき状態で観れますよ。(ただし、モディリアーニとスーティンをテーマにしたフィルムも上映していて、それは確か18時台が最終だっと思うのでご注意下さい。)
で、またまたクリアホルダーを買ってしまった。図録は何とか諦めたんですが... キリが無いと思いつつ... つい。クリアホルダーの絵は ≪スウェーデン娘≫ です。
兵庫県立美術館 http://www.artm.pref.hyogo.jp
エコール・ド・パリ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%AA
Alexander Archipenko http://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Alexander_archipenko
始皇帝と彩色兵馬俑展 (京都文化博物館) [展覧会・美術館]
鳩居堂の後は、今回の目的の1つである 「始皇帝と彩色兵馬俑展」 に行きました。
鳩居堂から歩いて5分位、京都文化博物館で開催されています。
ご想像の通り、この展覧会もオットが行きたかったもの。
(ただ今彼はPCの修理で忙しいらしい。そのうち追加でコメント書いてね>オット)
「兵馬俑」 (へいばよう) とは、秦 (しん) の始皇帝の墓に埋められた兵士と軍馬の陶製土偶群です。私はTVで映像を見てすごいなあ...とは思っていましたが、元々歴史に疎いので中々展覧会までは行かないなあ... なので気軽な気持ちで最初はぶらぶらと観ていました。
でも、「楽師俑」 (その形から 楽師と言われている) の前で思わず立ち止まってしまいました。ちょっと背筋が寒くなりました。陶器なのに何故か人の気配がするのです。はるか遠い昔の人がそこにいるような気持ちになってくる... 圧巻です。(この俑、一説では舟漕ぎ俑とも言われているそうです)
他にも武士俑や、文官俑、百戯俑 (百戯=中国の雑戯) 等、色々な俑 (よう) があって、それぞれに体の特徴、表情が違って観ていて面白い。ご存知の方も多いと思いますが、これらの俑は1つとして同じ人物のものは無いそうですね。様々な俑の顔の写真も展示されていました。
今回の見どころは、世界同時初公開の彩色俑 (跪射俑)。
剥落の危険から中国国内でも未だに常設公開がされていない、大変貴重なものだそうです。長年の研究成果により彩色の保護・定着に成功し、今回ドイツと日本での展覧が可能になったそうです。
そして最後の部屋では 大型スクリーンによる、バーチャルシアター が上映されてしました。華やかな色が施された兵馬俑が再現されていて、こちらも中々見ごたえがあります。
この展覧会、12/3まで開催されています。
中々みる事が出来ない、貴重な世界遺産の一部を体験するのも面白いと思います。
この展覧会は18時までなので、終わりの方は人も少なくて割とゆっくり出来ると思います。

展覧会の案内 http://www.bunpaku.or.jp/exhi_special.html
TBSの公式サイト http://www.tbs.co.jp/heibayo/detaile.html
俑 (よう) について、分かりやすく解説されています
http://www.kyohaku.go.jp/jp/dictio/data/touji/kasai.htm
琳派展Ⅸ 「江戸琳派 抱一・其一の粋」 (細見美術館) [展覧会・美術館]
ルーヴルの後は、すぐ近くの細見美術館で開催されている 「江戸琳派 抱一・其一の粋」 に行ってきました。京都市美術館から歩いて5分位。疎水沿いにこのモダンな美術館はあります。
「江戸琳派の創始者」 といわれている、酒井 抱一。その弟子で抱一の実質的な後継者である 鈴木 其一。今回はこの2人にフォーカスした展覧会です。先日の記事にも書きましたが、京都国立近代美術館でプライスコレクションを開催しているので、ぴったりの展示ですよね。
この細見美術館もプライスコレクションの中心となっている若冲をコレクションしていて、私は 実は若冲開眼は ここ細見美術館なのです。抱一と其一の名前は私も最近知ったのですが、どちらもたおやかな美しい絵が多く 観ていてゆったりとした優しい気持ちになります。特に其一は江戸琳派の流れを継ぎながらも自由な作風を広げて、何というかほっとする... 家に飾りたいような絵が多いです。数は少ないながらも厳選された素晴らしい絵が展示されいるので、ぜひ プライスコレクションに行った時はこちらにも立ち寄ってみて下さい。展覧会は12/10まで開催されているそうです。
細見美術館は 昭和の実業家、細見良に始まる細見家三代が蒐集した日本美術を所蔵している 1998年に開館されたまだ新しい美術館です。外観はかなり現代風で、最初見た時は何の建物だろう...? とずっと不思議に思っていました。私が京都に住んでいた時はOpen直前だったのでかなり気になっていました。一見日本美術の美術館だとは分かりません。大江匡氏による地下二階、地上三階のユニークな設計になっていて、地下はミュージアムショップとカフェ、最上階には茶室もあります。
この個性的な外観を写真に撮ろうと思いつつ、うっかり隣の疎水にいる鴨? に気を取られて忘れてしまったあほな我が家... 代わりにミュージアムショップでオットが購入したハンカチの写真を。

後の紙袋の文字がこの美術館のロゴになっています。また、袋にはってあるシールは この美術館のチケット。入場料を払うとこのシールを渡されるので、洋服や鞄などにつけます。個性的でしょ。
美術館のページには 「ともすれば、難しいとか退屈な、など近づきにくい印象を持たれがちな日本美術ですが、ほんの少し見方を変えてみれば、あるいはもう一歩踏み込んでみれば、思いがけない発見や出会いが待っています。私たちは、そんなときめきをおひとりでも多くの方に知っていただきたく、そのお手伝いをしたいと考えています」 と記述されています。
個性的な建物や運営方法は、その試みの1つなのかもしれませんね。
ここのミュージアムショップはおすすめです。和のデザインを現代風にアレンジした小物や絵葉書、ショップが選んだ食器や生活道具が色々展示されています。我が家もここで漆の片口や、 以前の記事 に書いた大好きな作家 藤井さんの楕円形のお皿を購入した事があります。ミュージアムショップや隣のカフェだけにも行く事が出来るので、建物やこれらのショップを見るだけでも面白いと思います。
隣の疎水のカルガモ? ものんびり...
細見美術館 http://www.emuseum.or.jp/
アートキューブショップ http://www.emuseum.or.jp/artcubeshop.htm
酒井 抱一 (さかい ほういつ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%92%E4%BA%95%E6%8A%B1%E4%B8%80
鈴木 其一 (すずき きいつ)
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/art/collection/ntb013.html
ルーヴル美術館展-古代ギリシア芸術・神々の遺産 (京都市美術館) [展覧会・美術館]
お天気の良い昨日、京都市美術館で開催されている ルーヴル美術館展に行って来ました。
私は絵を観るのは好きなのですが、こういう歴史ある美術品には疎くて今まで自分から積極的に行く事はありませんでした。でもオットはこういう企画にはとても興味があります。
今回の展示はルーヴル美術館の 「古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術」 部門から、古代ギリシア芸術に焦点を絞ったもの。今まで門外不出とされ、ルーヴルでもまとめて展示される事がなかった貴重な造形芸術が一堂に揃います。134点のうち132点が初来日。「ルーヴルでも見ることができないルーヴル」 という大企画で、これほどの規模で紹介されるのは世界初の試みだそうです。
とまあ、何ともすごい企画で混雑覚悟だけれど、お天気の良い秋の京都の観光も兼ねて2人で行って来ました。... と言っている割にいつも通りうだうだしていて、家を出たのは10時過ぎ。でも丁度お昼時間に重なったせいか、何とか時々近くで見れる位の混雑で済みました。(この時間は狙い目です。外に出た時は入り口は行列していましたもの。)
さて、展覧会ですが オットは遥か遠い古代ギリシャの文明に熱い想いを寄せ、真剣に図録と比較しながら観ていました。(我が家は面白そうな展覧会は、まず最初に図録を買って展覧会と一緒に見ます。) 一方ツマはそういう重みのある歴史とかには無頓着。ただただ芸術品としての美しさにフォーカスして観ておりました。でもそれだけでも十分面白い。やはり美しいものは時代を超えて美しいですね。特にニケの小さなブロンズ像はとても美しく、感動しました。あと壷などの陶器もとても細かいです。教科書でよく見たこれらの壷を実際にじっくり見ることができたのは、とても貴重な体験でした。そして最後の部屋に大きな神々の像が集まっている部屋はやはり圧巻です。
また、荘厳で美しい神々の像のような いわゆる表舞台の芸術ばかりでなく、当時の風俗、庶民の生活に焦点をあてた展示もあったのは興味深かったです。想像できない位はるか遠い時代の、生き生きとした人々の生活が垣間見られるのは面白い。古代ギリシャの演劇で使われたと言う素焼きのお面 (能のお面のようなもの) が会社の人に似ていてかなり笑えました。(サテュロスの仮面というもので、公式ページの 「作品解説」 左下にあります)
この展覧会、京都では11/5まで開催されています。
ちなみにすぐ近くの京都国立近代美術館では、先日の記事に書いた プライスコレクション が開催されています。秋の京都で芸術三昧、いかがでしょうか。(でもどちらも混雑は覚悟で)

展覧会公式ページ http://www.ntv.co.jp/louvre/
作品解説 http://www.ntv.co.jp/louvre/sakuhin/index.html
京都市美術館 http://www.city.kyoto.jp/bunshi/kmma/index2.html
応挙と芦雪 - 天才と奇才の師弟 (奈良県立美術館) [展覧会・美術館]
ワイン会の続きを書こうと思ったのですが、お料理編はオットに譲ることにして ^。^ またそのうち。
昨日は奈良県立美術館で開催されている 『応挙と芦雪 - 天才と奇才の師弟』 に行って来ました。
「応挙」 とは 人物や自然をありのままに写す 「写生画」 を確立した 天才・円山応挙。 根津美術館の記事 に書いた「藤花図」 や、 三井記念美術館の記事 に書いた国宝の 「雪松図屏風」 で有名な江戸時代の画家。私も以前からのファンで、以前大阪で開催された応挙展にも行きました。一方 「芦雪」 とは、応挙の高弟 長沢芦雪のこと。師とは異なる奇抜な画風で近年では 「奇想の画家」 として脚光を浴びる奇才。この 「天才」 と 「奇才」 と称される対照的な2人の作品を同時に観ることができる面白い展覧会です。応挙ファンの私はぜひ行ってみたいと前から思っていました。
昨日は展覧会の初日でもあったので、絶対混むだろうと思い、少し遅い時間に行くことにしました。金曜と土曜は午後9時まで開館しています。最近開館時間を延長する美術館が増えてきて、とても有難いですよね。この際 奈良の芸術を楽しもうと、別の美術館に行って県立美術館に着いたのは17時頃。人も少なく、ゆったりと楽しむ事が出来ました。遅い時間はホントおすすめです。展覧会は女性連れも多いのですが、遅い時間は特に年配の方は殆んどいません。(つまり静かな確立が高い。展覧会って話すとしてもトーン落とすのに、何で普通のボリュームで話すんでしょう? おしゃべりに来たのか、絵を観に来たのか分かりません。) 閑話休題、展示作品は中々個性的なものが多く面白かったです。確かに芦雪の絵は奇抜ですね。「牛図」 なんかはかなり現代風。(美術館のページから観る事ができます) 今まであまり気にしていなかった芦雪ですが、さすが応挙の高弟と言われるだけあって、やはり上手いです。単に奇をてらっただけでなく、構図も良いしきちんと描きこまれています。パンフレットの虎の絵なんかは結構デフォルメされていて、一見ちょっと漫画チックなのですが、毛皮の様子はとても写実的で質感が良く出ています。さすが取り上げられるだけはあるなあ、と改めて再認識しました。でも、やっぱりひいき目かもしれないけれど、風景画は応挙が一歩上を行くと思いました。白と黒だけで描かれた「雪梅図」 はまさに 「空気を写す」 という感じ。静寂できーんと張り詰めた冷たい空気があたりに漂うよう。じーっと見つめてしまう美しさでした。
貴重な作品を多数展示するこの展覧会ですが、他会場には巡回しないため、奈良でしか展覧できないとのこと。秋の奈良観光のついでにいかがでしょうか。12/3 まで開催されているそうです。


(ちょうど雨上がりで、県立美術館に虹がかかっていました)
奈良県立美術館 http://www.mahoroba.ne.jp/~museum/okyo/okyo/index.html
円山応挙 (まるやま おうきょ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%86%E5%B1%B1%E5%BF%9C%E6%8C%99
長沢芦雪 (ながさわ ろせつ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E6%B2%A2%E8%8A%A6%E9%9B%AA
[追記]
長沢芦雪は先日の記事 に書いた「若冲と江戸絵画展」にも出展されています。「白象黒牛図屏風」 これかなり奇抜。若冲も真っ青? ! 展覧会の公式Blogから観る事が出来ます。
http://f.hatena.ne.jp/jakuchu/20060628095933
2006 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展 (西宮大谷記念美術館) [展覧会・美術館]
西宮大谷記念美術館で開催されている、ボローニャ国際絵本原画展に行って来ました。
「ボローニャ国際絵本原画展」は、1967年よりイタリアのエミリア・ロマーニャ州の州都、ボローニャ市で毎年開催されている 「ボローニャ児童図書展」 の中の絵本原画のコンクール。1994年よりフィクションとノンフィクションの二部門に分けられています。日本では1978年西宮市大谷記念美術館で紹介されてから、今日まで毎年フィクション部門を中心に紹介されています。
絵本の世界では大変権威あるコンクールであるのにもかかわらず、5点1組という応募規定を守れば プロ・アマに関わらず審査を受けられる公募展です。既に絵本として出版されているものも、未発表のものも平等に扱われます。素晴らしいですよね。私も絵の才能があれば参加したい。^。^;
最近は日本人の活躍がめざましく、2006年の入選者の92人中 27人が日本の方だそうです。素晴らしいですよね。今回の展覧会も多くの日本の方の作品を観ることが出来ました。今回の展覧会で幾つか気に入った作品があったのですが、その中の1つが絵本になっていたので、思わず購入してしまいました。 (作者の方は2003、2005に入賞され、この絵本が始めての絵本作品だそうです)

この展覧会は私にとって色々な想い出がある展覧会です。私が神戸に住む前、関東から京都にやってきたばかりの頃、昔から絵本が好きだった私は一人でここに来ました。その時はまだ震災の爪あとが強く残っていました。初めて自分の目で見たその光景と、最初の展覧会の雰囲気は今でもよく覚えています。その後、縁あって神戸に越してからもオットと一緒に何度か訪れている大好きな展覧会です。絵本のイラスト... と簡単に言ってしまえばそれまでですが、私はとても奥の深い芸術だと思います。特にフィクションの作品は創造力と絵の力、両方が要求されます。現実に無い物語の世界を描くというのはとても難しい事だと思うのですが、作家の方はその世界を生き生きと力強く描いています。作品を観ていると様々な想いが浮かんできてあっという間に時間が経ってしまいます。ついにこにこと微笑んでいる自分にはっとしたり、ちょっとじーんとして慌てたり....(今回は一人で行ったので、ちょっと困りました ^。^;) 現に多くの人達が、絵を観ながら自分の感想や想い出を色々語っていて、ただ飾られた芸術ではなく絵と人との交流がとても深い展覧会だと思いました。あと いつだったか 子供がピエロの絵を観て 「あ、焼きそば!!」 と言っているのにふきだしそうになったり (ピエロの髪が縮れ毛だった) 毎回とても楽しいです。
今回は少し遅い時間に行ったせいか、一人で来ている男性も目立ちました。圧倒的に女性同士や子供づれの女性が多いのですが、一人静かにじーっと絵を見つめている男性の姿も印象的でした。
西宮大谷記念美術館は9月24までとあと少しになってしまいましたが、東京では板橋区立美術館などで毎年開催されるので、ぜひ興味のある方は訪れてみて下さい。
お揃いのグッズも可愛い。母になった妹へ絵本と一緒にpresent。
西宮大谷記念美術館 http://www9.ocn.ne.jp/~otanimus/
板橋区立美術館 http://www.city.itabashi.tokyo.jp/art/bologna/apply.html
(コンクールの応募方法については板橋区立美術館のページに詳しく載っています。)
絵本の紹介 http://www.nielbooks.jp/book/0510_03.html
アルベルト・ジャコメッティ展 (兵庫県立美術館) [展覧会・美術館]
東京での芸術?堪能の旅を終えて神戸に帰ってきましたが、こちらでももう1つ展覧会に行って来ました。普段の週末はなんだかんだと予定が入って、行きたくても中々展覧会に行けなかったりするので、こういう長期のお休みはホント嬉しい。時間を気にせず、ゆっくり展覧会を楽しむ事ができます。
兵庫県立美術館では 今 「アルベルト・ジャコメッティ展」 が開催されています。ジャコメッティは20世紀を代表する偉大な芸術家。 「あ、ジャコメッティ」 とすぐ分かる、あの針金のように細い彫刻で有名ですよね。こりゃー、週末は混むだろうなあ... と思い、夏休みの間の平日に行く事にしました。
「人物を見えるがままに表す」 これはジャコメッティが、生涯をかけて取り組んだテーマ。そしてそのテーマは遂にかなえる事が出来なかった位、深く厳しいものだったそうです。見えるがまま?? それってそんなに難しい事なの? 見たまま正確に写生をすればいいんじゃないの? なんて凡人の私は思ってしまいます。今回の展示を観て (こんなに沢山一度に観たのは初めて) その奥深さを理解できたか? と言われれば... うーん、全く理解できませんでした。ただ、あの細長いごつごつとした彫刻や、一見ぐちゃぐちゃっと線とグレーの背景で描かれた絵は、決して写実的とは言えないのに、何だかとっても人間臭いんですよね。その人物のエッセンスのようなものがつまっているような感じ。きりりとした人もいれば、とても哀しそうな人もいる。とても偉そうな人もいる。じーっと観ていると、何だか話しかけられているような錯覚になるんです。そして、私がモデルだったらどんな作品になるんだろうか? モデルになってみたい! という気持ちに、段々となってくるんです。あ、でも、実際そうなったら怖いなあ... とんでもないものが出来たりして...そんな事を考えながら見入っていると、あっという間に時間が経ってしまいました。予想以上に面白かったです。
今回は ジャコメッティの数少ないモデルとなった 日本人哲学者、矢内原伊作にも焦点があてられています。矢内原はジャコメッティの芸術に深い理解を示し、どのモデルよりも長時間、辛抱強くジャコメッティの前に座り続けたんだそう。矢内原さんのお顔は中々味があって、私はちょっと安部官房長官に似ているなあ...なんて思ってしまいました。(オットには思い切り否定されたが)
ジャコメッティは時間があればひたすら矢内原のスケッチをしていたそうで、カフェのメニューや新聞に描かれたデッサンも展示されていました。「千年生きたい、500年でもいい」 とジャコメッティは言っていたそうですが、これらの数多くのデッサンを観ていると、本当時間が惜しかったんだろうなあ... まさに芸術の為に身を尽くした人だったんだろうなあ、と思いました。
この展覧会、兵庫県立美術館は10/1まで。10/10から千葉の川村記念美術館で開催されるそうです。こんなに多くの作品を一度に観れる機会はそうそう無いと思います。
川村記念美術館は千葉の佐倉にあり、一度だけ行った事があります。自然一杯のとても美しい美術館です。機会があれば、ぜひ訪れてみて下さい。

アルベルト・ジャコメッティ展 http://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/index.html
兵庫県立美術館 http://www.artm.pref.hyogo.jp/home2.html
ジャコメッティ展共催ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/event/bi/giacometti/






